健康情報 > 生活療法講座 > C型肝炎以外の肝炎

健康情報.jpトップページへ ホームへ


A型肝炎   B型肝炎   D型肝炎   E型肝炎   G型肝炎   TT型肝炎

A型肝炎

A型肝炎は、A型肝炎ウイルスが含まれた生水(なまみず)や食物などを口から摂取することで感染します。こういった感染の経路を「経口感染」といいます。A型肝炎は慢性化することが少なく、一度感染すると抗体ができて、二度とかかることはありませんが、稀に劇症肝炎や腎不全へと移行し重症化することがあります。


■ A型肝炎の症状

A型肝炎ウイルスに感染すると、2〜6週間の潜伏期を経て、肝炎を発症します。 子どもでは症状が現れないこともあり、発症しても軽い症状で終わることが多いようです。
一方、成人では明瞭な黄疸症状が表れることが多く、灰白色便、発熱、下痢、腹痛、吐き気・嘔吐、全身倦怠感などの症状があり、初期には風邪と類似の症状がみられることが多くあります。
血液検査では、GOT、FPT、LDH、ビリルビン値が上昇します。
4〜8週間で回復し、慢性症状に移行することはないとされています。肝機能の回復には、1〜2ヶ月が必要とされ、肝機能が完全に回復するまでは禁酒が必要です。


■ A型肝炎の治療法

A型肝炎は自然治癒率の高い病気ですが、原則として急性期には入院して安静臥床が必要です。肝機能の改善傾向が見られ、劇症化のないことなどを確認すれば、長期の入院の必要はありません。しかし、劇症肝炎が疑われる場合には、専門施設での全身管理を含めた集中治療が必要となります。


■ A型肝炎の予防法

A型肝炎の予防法

  1. ワクチン接種
    3回接種することが推奨されており、5年間有効とされています。
  2. A型肝炎の流行地域に渡航した際には生水や生ものを口にしない。
  3. 感染者がいる場合は、手洗いをし、食器などは熱湯消毒する。
    A型肝炎ウイルスは85℃で不活性するので、しっかり加熱さえすれば、A型肝炎にかかる危険性はかなり下がります。



B型肝炎

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染によって起こります。B型肝炎には、「急性B型肝炎」と「慢性B型肝炎」があります。
「急性B型肝炎」は、成人が初めてB型肝炎に感染して発病したもので、自覚症状がないうちに約6〜7割の人は完治していまいます。
「慢性B型肝炎」は完治せずにそのまま肝炎が続いてしまう状態をいいます。慢性化したB型肝炎のほとんどは母子感染ですが、現在では医療機関で予防措置が施されているため母子感染はありません。
B型肝炎は、A型肝炎とは異なり、経口感染ではなく、体液感染により感染するため、性交渉や覚せい剤の回し打ち、刺青などで成人感染するケースが増えてきています。性行為によって感染するのを「ツーリスト肝炎」、母から子供へ感染するのを「垂直感染」といいます。
慢性B型肝炎を放置すると、肝硬変や肝がんへ移行するおそれがあります。


■ B型肝炎の症状

症状がみられるのは、急性B型肝炎の約2〜3割と言われています。この場合、感染から発病までは1〜6ヶ月と様々で、最も多いのが3ヶ月で発病するケースです。
発病の初期は、食欲がなく、体がだるい、吐き気や頭痛、尿の色が濃くなるなどの症状がでてきます。全身に黄疸が出ることもあり、食欲が全くなくなってしまった場合は、点滴で栄養を補給しましょう。入院期間は、通常2〜3ヶ月、入院期間は安静と食事療法が中心です。


■ B型肝炎の治療法

急性B型肝炎では、安静が一番よいとされています。急性期の肝庇護療法によって、ほとんどの人が完治します。まれに劇症化することもあるので、注意が必要です。
慢性B型肝炎は、ウイルスを完全に排除することはほぼ不可能で、ウイルスの増殖を低下させることが目的となります。抗ウイルス療法、副腎皮質ステロイドホルモン離脱療法、プロパゲルニウム製剤などを使用した治療法を行います。


■ B型肝炎の予防法

  1. ワクチン接種
    B型肝炎ワクチン(HBワクチン)は、接種はHBs抗原、抗体ともに陰性であることを確認した上、1回目の接種の後、1ヵ月後と4〜5ヵ月後、計3回の接種を行います。
  2. 血液や分泌物などに触れる時はゴム手袋を着用する。
  3. カミソリ、歯ブラシなどの日用品は他人に貸さないように、また借りないようにする。
  4. 乳幼児に、口うつしで食べ物を与えないようにする。
  5. よく知らない相手との性交渉には、避妊具を着用する。

母子感染の予防 ◆ 母子感染の予防 ◆

B型肝炎ウイルス(HBV)の母子感染予防は、高力価HBsヒト免疫グロブリン(HBIG)とB型肝炎ワクチン(HBワクチン)とを組み合わせて赤ちゃんに接種します。HBs ヒト免疫グロブリン(HBIG)は出生後できる限り早期に(遅くとも48時間以内に)筋肉内注射することが必要です。その後、2ヶ月後、3ヶ月後、5ヶ月後にそれぞれワクチンを打ちます。この方法により、より感染リスクが高いHBe抗原陽性の母親から生まれてきた子供の95〜97%がキャリア化を免れることが可能となりました。


D型肝炎

D型肝炎は、D型肝炎ウイルス(HDV)によって起こる肝炎で、B型肝炎ウイルスが存在するときみに感染します。同時感染では急性肝炎が劇症化しやすいので要注意です。B型肝炎が治癒すれば、D型肝炎も同じように治癒します。
D型肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染します。感染経路は、輸血、性行為、注射器の回し打ち、母子感染などがあります。



■ D型肝炎の症状

D型肝炎の症状は、倦怠感、食欲不振、吐き気、黄疸などが起きます。


■ D型肝炎の治療法

D型肝炎ウイルスはB型肝炎ウイルスがなければ存在することができないため、D型肝炎の治療としてはB型肝炎の治療を行ないます


■ D型肝炎の予防法

  1. ウイルス感染のおそれがある体液、血液に触れない。
  2. 感染者との性行為に注意する。
  3. ピアスや刺青をする際は、消毒された器具を使用する。
  4. ワクチン接種
    今のところ、D型肝炎ウイルスに有効なワクチンは開発されていませんが、B型肝炎ウイルスの予防接種を受けるのが効果的です。



E型肝炎

E型肝炎は、E型肝炎ウイルス(HEV)の感染によって引き起こされる急性肝炎です。
感染経路は主に経口感染で、E型肝炎ウイルス(HEV)に汚染された生ものや生水を摂取することにより感染します。日本でも市販されていた豚レバーや野生イノシシから、HEV遺伝子が検出されています。
また、輸血により感染例も5例報告されています。


■ E型肝炎の症状

潜伏期間は15日〜7週間と考えられており、無症状のことが多いようです。
症状が出た場合は、A型肝炎の症状とよく似ています。
妊婦では重症化しやすく、『劇症肝炎(ないし肝不全)』となることもあります。


■ E型肝炎の治療法

E型肝炎の治療方法は、現在のところ急性期の対症療法しかありません。劇症化した場合には、さらに血漿交換、人工肝補助療法、肝移植などの特殊治療が必要となります。


■ E型肝炎の予防法

E型肝炎の予防法

  1. 手洗いをする。
  2. 飲食物は加熱して摂取する。
  3. E型肝炎流行地域へ旅行する際は、生水、生の食品(野菜や果物を含む)を摂取しない。
  4. 動物の内臓、特に豚レバーを食べる際には、中心部まで火が通るよう十分に加熱する。





G型肝炎

G型肝炎は、G型肝炎ウイルス(HGV)の感染して起こります。
輸血後肝炎のB型,C型に当てはまらないケースの約20%をG型肝炎が占めると言われていて、B型肝炎、C型肝炎との重複感染や同時感染も認められています。
感染経路は血液感染で,G型肝炎患者の大半は輸血経験があり、輸血や血液製剤による感染が原因と考えられています。 自覚症状は軽く、気づかないうちに慢性化していることも多く、経過もC型肝炎に良く似ています。日本での献血時の血液を調べたところ,1%がHGV-RNA(HGVの遺伝子)陽性であることが判り,100人に1人が感染していることが判っています。性行為による感染も指摘されていますが、G型肝炎ウイルスはまだ研究段階で、感染経路も不明な点が多いようです。


■ G型肝炎の症状

自覚症状は軽く、気づかないうちに慢性化していることも多く、経過もC型肝炎に良く似ています。
G型肝炎ウィルスに感染していても肝炎を発症しない場合があることや、症状が確定されていないことなど、未知数の部分が多く肝炎ウィルスとして扱わない場合があります。


■ G型肝炎の治療法

G型肝炎ウイルス感染による急性肝炎の場合は、C型肝炎ウイルス感染の場合と同じく、対症療法が必要となります。


■ G型肝炎の予防法

  1. 注射針・注射器を共用しない。
  2. ピアスや刺青などの使用器具は消毒してから使用する。
  3. タオルや歯ブラシ、かみそりなどの血液が付着する可能性があるものは共用しない。



TT型肝炎

TT型肝炎は、TT型肝炎ウイルス(TTV)の感染して起こります。
感染経路は血液感染で,日本では輸血時の血液の12%がTTV陽性と判りました.また,劇症肝炎との因果関係があるとされ,A型〜G型に当てはまらない劇症肝炎の約半数がTTVの仕業であるとされています。また,C型肝炎ウイルスとの重複感染もC型肝炎ウイルスキャリアの10%に確認されています。
急性肝炎発症後,その一部が慢性化すると言われていて,また既知のウイルス以外での慢性肝炎,肝硬変,肝癌患者の12%にTT型肝炎ウイルス(TTV)が確認されています


■ TT型肝炎の症状

TT型肝炎は、急性肝炎から劇症化しやすい肝炎です。


■ TT型肝炎の治療法

TT型肝炎は、C型肝炎ウイルスと重複感染することが多く、治療法はインターフェロンの投与を中心に行われます。


■ TT型肝炎の予防法

  1. 注射針・注射器を共用しない。
  2. ピアスや刺青などの使用器具は消毒してから使用する。
  3. タオルや歯ブラシ、かみそりなどの血液が付着する可能性があるものは共用しない。
  4. よく知らない相手との性行為には避妊具を用いる。