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C型肝炎の治療

C型肝炎の治療には2種類あります。
・原因療法:C型肝炎ウイルス(HCV)を体内から排除し、完全治癒を目指す。
・対症療法:肝炎の進行を防いで肝機能を改善する。


■ 原因療法(インターフェロン療法)

主役はウイルスの増殖を抑える働きを持つインターフェロンです。
インターフェロンは元々わたしたちの体内で作られており、免疫を調整しています。しかし、肝炎ウイルスに感染すると、体内で作り出すインターフェロンの量ではウイルスの増殖を防ぎきれなくなるため、人工的につくられたインターフェロンを体内に入れ、C型肝炎ウイルスを体内から排除して完全治癒を目指します。
完全にウイルスが消失するのはインターフェロン療法を行った患者の約3割と言われており、全ての患者に効くわけではありません。
しかし、完治はしないまでもC型肝炎ウイルスが減少したり、肝機能が正常化する患者さんの数を合わせると4割の人にインターフェロンの効果が出ていることになり、インターフェロンがなかった時代に比べると肝臓ガンの発症率は大幅に下がっています。


インターフェロンにはいくつかの種類がありますが、いずれも注射剤です。
遺伝子組み換え技術で作られたコンセンサス・インターフェロン、ペグインターフェロンなどがあります。

コンセンサスインターフェロン:副作用を軽減させたタイプで大量投与が可能。
ペグインターフェロン:従来型よりインターフェロンの血中濃度を長時間安定に維持し、抗ウイルス作用が持続。

現在は、ペグインインターフェロンと「リバビリン」の併用療法が主流です。 リバビリンは単独で使用しても効果がありませんが、インターフェロン、ペグインターフェロンとの併用でウイルス排除効果を高める内服薬です。
副作用には貧血がありますので、 投与期間中は定期的な採血によってヘモグロビン値の推移を観察する必要があります。


インターフェロン治療の副作用 インターフェロン治療の副作用

発現時期 起こりうる副作用 要注意の副作用
初期
(治療開始〜1週間)
インフルエンザ様症状
(発熱・悪寒・全身倦怠感・頭痛・関節痛など)
食欲不振
発疹・かゆみ
貧血
血小板減少
中期
(2週〜12週)
全身倦怠感、食欲不振、不眠
不安・イライラ感
抑うつ状態、糖尿病悪化
間質性肺炎(咳・呼吸困難・息切れなど)
後期
(3ヶ月以降)
脱毛 甲状腺機能異常(動悸・発汗・むくみなど)

近年、血液検査で患者さんの遺伝子を調べ、インターフェロンやペグインターフェロンが効きやすい体質であるか否かが事前にわかるようになりました。
効く可能性が高い患者さんでは、原因療法のようなウイルスの排除を目的とした治療が行われますが、効きにくいと想定される場合には、 あえてウイルスの排除を目指すことはせず、炎症を抑える対処療法が行われます。

プロテアーゼ阻害薬の使用

近年、ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法に「プロテアーゼ阻害薬」の一種である「テラプレビル」を併用する治療法が行われています。
海外の臨床試験では、ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法より、短期間で効果の高い結果が得られています。 「皮膚炎」や「貧血」などの副作用が現れますが、この治療法を選択する人が増えてきています。
副作用の少ない第2世代のプロテアーゼ阻害薬の開発も進められており、早期の実用化が期待されてます。
インターフェロンについても、さらに副作用の少ないタイプの開発が進められています。


■ 対症療法(肝庇護療法)

原因療法であるインターフェロン療法が効かない場合や副作用がきつい場合、肝臓の炎症を抑える対症療法が行われます。C型肝炎の沈静化や肝硬変・肝ガンへの進行を防ぐことが目的です。

グリチルリチン配合剤
最初は毎日、その後週に2〜3回注射します。肝臓の細胞膜を強化し、肝細胞の破壊を防ぐ作用があります。肝機能を正常に近い状態で保つことにより肝がんの発生を減少させる可能性が報告されています。副作用として、まれに高血圧、浮腫(むくみ)、血清カリウム値の低下がみられることがあります。

ウルソデオキシコール酸
1回1〜2錠を1日3回服用します。肝臓の血液の流れをよくし、または肝臓にエネルギーを蓄積することによって肝機能を改善します。重い副作用はほとんどみられません。

漢方薬
小柴胡湯(しょうさいことう)が用いられることがあります。間質性肺炎を起こすおそれがあるのでインターフェロンと併用できません。

瀉血(しゃけつ)
肝臓に過剰にたまった鉄を減少させるために、定期的に血液を抜きます。
C型肝炎ウイルスのたんぱく質には鉄をためこむ性質があるので、C型肝炎になると肝臓に鉄がたまりやすくなります。